2011年02月18日

Bouveret's syndrome

*** ブーヴレ症候群 Bouveret's syndrome

胆石イレウスの一種。

胆嚢結石が胆嚢十二指腸瘻を形成して、十二指腸に穿孔して球部に嵌頓した場合に、胃の通過障害をきたすことがある。これをブーヴレ症候群という。



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2011年02月14日

locked lateral meniscal bucket-handle tear

*** locked lateral meniscal bucket-handle tear

膝の伸展が困難。

type1 後節の一部が前方に偏位して、前節に接する。小さな「後節」が特徴的所見
type2 後節の一部が中央を越えて、内側に偏位する
type3 後節の一部が後内側に偏位する

ACL の損傷を合併する頻度が9割。



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2011年02月09日

胸腺脂肪腫

*** 胸腺脂肪腫(thymolipoma)

胸腺組織と脂肪の小葉から構成される。胸腺固有の線維性被膜に包まれており、成熟脂肪織の中に胸腺組織が島状に混在する。この胸腺組織は萎縮〜正常〜過形成などさまざまである。
もともと胸腺肥大や胸腺腫があり、それが退縮してできるものもあるとされる。

無症状であることがほとんどだが、1/4 に呼吸困難・咳嗽・胸痛が見られる。

健診で偶然見つかるためか若年者が多い。

上縦隔より釣り下がる形をとるため、心肥大様所見を呈する。

胸腺腫の 2-9% 程度。

普通の脂肪腫と異なり、内部に軟部組織を含むことが多く、横隔膜ヘルニアと似ることがある。以前はこの鑑別に気腹が行われていた。形状(上部より釣り下がった形)も脂肪腫との鑑別点(胸壁由来の腫瘤は脂肪腫が多い)。

CTで筋肉と同程度の濃度の線状影が多数見られるのが特徴的。

副甲状腺の脂肪腺腫もまれな鑑別疾患の一つである。


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2011年02月08日

急性胆嚢炎

*** 急性胆嚢炎

95%は胆石による急性閉塞性胆嚢炎の病態。胆嚢捻転に続発するものもある。

胆嚢管が浮腫により閉塞するために、造影剤は胆嚢内に入らない。

無石胆嚢炎は術後や長期の中心静脈栄養に見られることがある。胆嚢動脈の血流低下が原因の一つとされる。壊疽性胆嚢炎であることが多く、穿孔の頻度が高い。術後無石胆嚢炎はドレナージのよい適応となる。

病態の経時的変化により次の3期に分けられる。
欝血・浮腫期 2-4日で極期
出血・壊死期 3-5日に発生
化膿期    急性化膿性胆嚢炎

エコーで見られる壁の低エコー帯は漿膜下の滲出液による。

壁内膿瘍や周囲膿瘍・intraluminal membrane(胆嚢内腔に脱落剥離した粘膜)が見られることがある。

いったん減圧され縮小した胆嚢の再ドレナージは技術的に困難である。

胆嚢の濃縮能が低下すると、空腹時の胆汁の信号がT1強調画像で低下する。

RAS(Rokitansky-Aschoff sinus)部は穿孔しやすい。



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2011年02月03日

肺結核

*** 肺結核

レ線像は大きく分けて、浸出性結核・増殖性結核・乾酪性肺炎・空洞性結核・結核性気管支拡張症・粟粒結核の6型に分けられる。

日本結核病学会の分類では広範空洞型・非広範空洞型・不安定非空洞型・安帝非空洞型・治癒型に分けられ、それぞれI〜V型と別称がある。多くの症例はIII型に入る。結核腫も大きさが2cmを超えるとIII型に入る。

増殖性結核は境界鮮明な不整型の陰影で収縮性変化あり。結核腫なども含まれる。

乾酪性肺炎は一般の肺炎によく似る。上葉以外にも実質性陰影を呈することが多い。シュープを繰り返し、段階的に悪化することが特徴。air-bronchogram が目立つのが特徴。その気管支の内壁が不規則なのが特徴的とされる。

一次結核と二次結核とに分けて考えると理解しやすい。
一次性肺結核は気管支肺炎の形をとることが多いが、たいていリンパ節腫大を伴う(リンパ節腫大のない肺炎は結核以外のことが多い)。古典的には中下肺野の区域性の肺胞浸潤(リンパ節腫大による閉塞性肺炎の像である)。まれに初発結核は進行して、粟粒結核・気管支結核・肺膿瘍(あるいは壊死性肺炎)になる。
二次性の結核はシュープを繰り返し、結節性の散布陰影を呈することが多い。空洞やリンパ節が気道に破れて、一区域に菌が撒布されると肺葉全体のコンソリデーションを見ることがある(結核性大葉性乾酪性肺炎)。これは上葉に多く、免疫低下状態・大酒家に多い。

陰影が片肺の 1/3以上を占めるときは、その中に空洞を含むことが多い。
結核の空洞もニボーを見ることは少ないが、壁は厚く不整。ただし、強力な化学療法後には薄壁空洞となりえ、結核性浄化空洞・解放陰性空洞という。

末梢肺静脈が中心に巻き込まれることはまずない。

気管支散布性結核では小葉中心性分布を示すが気管支内増殖性変化もきたすため、境界が明瞭。小葉中心性の粒状影は tree in bud と言われる。気管支内病変は分岐を示す陰影として表現される。上中肺野に多く、下肺野には病変が少ない。
小葉中心性小結節病変と汎小葉性の強い濃度上昇所見が見られる。後者は前者の増大・癒合によると考えられている。

粟粒結核に見られる小結節性病変は約 1mmの大きさで、密に存在する。二次小葉と一定の関係を示さない分布をする。

気管支結核は初感染巣からの気道内散布による。左主気管支が好発部位。非連続の多発性の狭窄が特徴的。

壊死性肺炎は進行性原発性結核の一亜型であり、空洞を伴った浸潤影や腫瘤影を呈し、しばしば胸水を伴う。気管胸膜瘻の形成も見られうる。

肺門リンパ節結核では一側性で限局し、辺縁不鮮明で融合傾向がある。

胸水のみで他に所見のない時は結核の可能性が最多(ごく小さな肺内病巣があることが多い)。
多くは黄色の漿液性で、蛋白量は多い。まれに血性胸水のこともある。胸水中の結核菌は陰性のことが多いので、PCR 法や胸膜生検が行なわれることも多い。ADAの高値が疾患特異的。

結節の辺縁にスピクラを見ることがあるが、腺癌に見られるものよりは軽度なことが多い。

広範空洞型で内科的治療のみで排菌を抑えることができなければ、手術の適応がある。

結核に多いレ線像
 ・病変が離れて存在
 ・一つの病変内にも異なった性質の変化が混在
 ・病変の主座は気管支周囲
 ・CTでは小葉中心性や汎小葉性分布を示す実質性病変があり、
      正常部との境界が明瞭、また周囲に小結節を伴う

基本的な陰影を時期に従い、
 ・初期の滲出性変化   辺縁は fluffy
 ・中期の増殖性変化   辺縁は明瞭で角ばる(線維化・乾酪壊死巣の被包化)
 ・末期の硬化性変化   線維化・石灰化
に分けることもある。石灰化した病巣でも結核菌は生存している。

tree-in-bud appearance や小葉中心性の分岐状陰影は活動性を示す重要な所見である。

典型的な結核病巣の周囲に見られる非典型的な浸潤性病巣は「周局炎」と呼ばれる。最終的には消失するか無気肺硬化像に進展する。

免疫低下状態では融合性浸潤影の内部に空洞形成が見られる。さらに低下すると初感染結核(胸水・リンパ節結核・粟粒結核)の像を呈するようになる。もっと低下すると粟粒(結節)形成のないび漫性のスリガラス状〜濃厚陰影を呈するようになる。


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2011年02月01日

膜形成性脂質異栄養症(那須病)

*** 膜形成性脂質異栄養症 membranous lipodystrophy(那須病)

Nasu-Hakola 病という。Hakola はフィンランドの人。

骨髄の脂肪様組織(黄褐色不透明なゼリー状物質)による置換を特徴とする全身病。この組織は唐草模様状の膜様構造をとる。

長幹骨末端(骨端部)や足根骨に脂肪を含む膜様構造が見られるのが病理の特徴像。

脳では髄鞘の崩壊が見られ、白質ジストロフィーに分類される。

原因不明だが、過半数に血族結婚や同胞発生を見、常染色体劣性遺伝である。

青年期に始まる病的骨折とそれに続いて起きる進行性の痴呆症状をきたす。
病変は足に初発し全身の長幹骨に対称性に広がる。

レ線上は距骨などの足根骨、中足骨などに多発性の透亮像を示し、粗大な骨梁を残すことが多い。皮質の輪郭は保たれる。膨隆などの変形はない(あることあり)。
辺縁硬化はなく、内部に特徴的な隔壁が見られる。

脳はび漫性に萎縮し、白質に fibrous gliosis が見られる。前頭葉優位である。
脳内石灰化も見られる。

白質病変は硬化性白質脳症型とズダン好性白質変性症型の二型に分類される。前者の方が多い。後者の方が白質の信号異常は強く広範である。
視床・被殻にT2強調画像で低信号を認めることがある。

骨透亮像の部分は骨シンチで高集積を認める。

皮下脂肪生検や皮膚生検で典型的な病理像を見ることで確定診断できる。


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2011年01月28日

マラリア

*** マラリア

ヒトに対する病原性のあるのは、三日熱マラリア・四日熱マラリア・熱帯熱マラリア・卵形マラリアの4種類である。

ハマダラ蚊が媒介。

原虫は人体に侵入すると肝細胞内で無性生殖をする(赤外型・組織型)。これが血中に入り赤血球内に入り、赤内型となる。
原虫の分裂体が赤血球から遊離するときに発熱が起こる。

画像的には肝脾腫が見られる程度。

合併症として重要なものにマラリアショック肺がある。間質性・肺胞性両方の肺浮腫が起きる。

回復期に起きる肺炎は、ピリメタミン−クロロキン・ピリメタミン−ダプソンなどの治療薬で起きる薬剤性(好酸球性)肺炎のことがある。


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2011年01月27日

pulmonary endometriosis

*** pulmonary endometriosis

肺実質や気管支内に見られる。

月経時の喀血が特徴的症状。繰り返す気胸も特徴的。

腫瘤を形成することがある。

内膜症性組織の血行性の転移によると考えられているが、腹腔から横隔膜を通過してくるもの(一部分症)と鑑別すべきである。



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2011年01月25日

慢性骨髄炎

*** 慢性骨髄炎

主に長幹骨の骨幹端に生じ、腐骨を取り巻く骨柩が見られる。

骨質の増生が生じ、骨は太くなる。骨外組織の変化は少ない。

鎖骨のものはカテーテル感染によるものが多い。通常一側性。

慢性骨髄炎では骨シンチでの陽性率は高くない。


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2011年01月23日

抗NMDA受容体脳症

*** 抗NMDA受容体脳症 抗NMDAR抗体陽性脳症

卵巣奇形腫のある若年女性に多い。

急性の統合失調症様の症状で発症する。発症前に頭痛と発熱あり。

昔、「狐が憑いた」と言われていた状態の何人かはこれであった可能性あり。

T2WI/FLAIR で辺縁系のみならず、大脳、小脳に異常信号が散見される。

治療は奇形腫の切除と免疫抑制など。



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2011年01月21日

子宮奇形

*** 子宮奇形

Mueller管の発育には Wolff管が関与する。
Mueller管の下部は左右が癒合して、子宮と上2/3の腟に分化。
Mueller管の上部は癒合せずに卵管となる。
腟の下1/3は尿生殖洞から発生。

先天的な奇形であっても初潮や月経周期に異常がないので、検査を受けるまで気が付かないことが多い。

子宮奇形には弓状子宮、双角子宮、中隔子宮、単角子宮、重複子宮等がある。

流産率は中隔子宮が最も高く、単角、双角、重複、弓状子宮等がそれに続く。

重複子宮の片側膣開口異常と同側の腎無形成を合併するのが Wunderlich症候群。

子宮奇形の治療は子宮形成術(開腹手術や経膣手術)となるが、単角子宮や完全な重複子宮は手術の適応とならない。
子宮形成術を受けた患者の分娩は帝王切開となる。


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2011年01月20日

右室二腔症

*** 右室二腔症 double chambered right ventricle

広義の肺動脈狭窄のひとつ。

漏斗部より下部で異常に発達した筋肉成分により、右室がふたつに分けられた疾患。

先天性奇形だが、年齢とともに筋束は肥厚し、症状は悪化する。

収縮期に狭窄は増強する。

VSD・PDA・PSなどの合併が多い。

レ線では心尖部が丸みをもって突出・挙上する。



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2011年01月18日

Brodie 膿瘍

*** Brodie 膿瘍(限局性骨髄炎)

成長板が癒合する前の小児に多い。

膿瘍は長管骨の骨幹端に多い。
片ぼけの骨硬化を伴う。
病巣部は偏心性。
腐骨形成はまれ。

metaphyseal serpiginous channel を認める。これは膿瘍から骨幹端の方に伸びる辺縁骨硬化を有する透瞭像で、膿の排出ルートとなる。
これは成長板を貫通して、骨端に病巣が及ぶのが特徴。
成長板を貫通するのは「軟骨は腫瘍には比較的強いが、炎症には弱い」ことによる。


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尿膜管奇形

*** 尿膜管奇形

成人の約 1/3 で小さな尿膜管嚢腫が見つかる(主にエコーで)。

膀胱洞 vesicourachal diverticulum 膀胱側に憩室様突出として見られる
尿膜管洞 urachal sinus 逆に臍側に交通する。
尿膜管開存 patent urachus 膀胱と臍とを結ぶ。膀胱外反症と鑑別すること。
尿膜管嚢腫 urachal cyst 膀胱との交通はない

これらの奇形には中年以降に腺癌が合併する比率が高い。


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2011年01月10日

偽膜性大腸炎

*** 偽膜性大腸炎

最近の第一選択薬剤はセフェム系が多い。抗生剤使用中の患者に起きる。
Clostridium dificile の毒素による。

高齢者に多発。

全大腸に及ぶ(出血性大腸炎との鑑別点)ことが多い。

粘膜に浮腫と潰瘍形成が見られる。

一般に状態が不良のときに注腸検査がなされることが多く、また偽膜の発見は内視鏡でないと無理なため、レ線上の診断が困難。



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クロストリジウム・ディフィシル腸炎

*** クロストリジウム・ディフィシル腸炎

クロストリジウム腸炎はウェルシュ菌(Clostridium perfringens)とディフィシル菌(Clostridium diffcile)によるものとがある。

クロストリジウム・ディフィシル腸炎はほとんどが院内感染。この菌は偏性嫌気性菌。芽胞の状態では酸素、乾燥、アルコール等の消毒剤に耐性である。
この菌は抗菌剤等により腸内フローラが撹乱された際に、下痢症/腸炎を引き起こす抗菌薬関連下痢症/腸炎の主たる原因菌である。
偽膜性大腸炎の原因菌として知られるが、偽膜が形成されないクロストリジウム・ディフィシル関連腸炎も少なくない。
重症例では死亡もありえる。

レ線上は麻痺性イレウスの所見と thumb printing との所見が見られる。

抗生物質を飲んでいる患者では特に注意。



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2011年01月06日

PSP(進行性核上性麻痺)の画像サイン


 進行性核上性麻痺の humming bird sign ってありますよね。

 中脳被蓋が萎縮して、MRI 矢状断で萎縮した中脳被蓋がハチドリの頭に、萎縮のない橋がハチドリの胴体に見えるので、ハミングバード サイン(ハチドリ サイン)と名づけたわけです。

 萎縮した中脳被蓋を皇帝ペンギンの頭に、萎縮のない橋をペンギンの腹部にみたてて、penguin silhouette sign (PS sign)という人もいます。

 PSP だから PS sign。うーん、すばらしい。こちらのほうが覚えやすい。

 でもできれば PSP sign にしたいところです。

 ということで、

 Penguin-on-Sagittal-Plane sign(略して PSP sign;意味は「矢状断でのペンギン」サイン)

と私は呼ぶことにします。


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2011年01月04日

変異型 Creutzfeldt-Jacob 病

** 変異型ヤコブ病 (変異型 Creutzfeldt-Jacob 病)

ウシに牛海綿状脳症(BSE)を起こさせる異常プリオンによりヒトに発症すると言われる。
正常プリオンと異常プリオンとはアミノ酸配列は同じで、立体構造だけが異なる。
異常プリオンは正常プリオンを異常型に変える能力がある。

全世界で 210人程度。日本の報告は1例。
平均 29歳と若年発症。

両側の視床枕に拡散強調画像で高信号が見られる(pulvinar sign)。視床内側も同時に異常信号が見られることがある(hockey stick sign)。
基底核にも見られることがあるが、視床優位。
皮質には信号異常は指摘できない。


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変異型ヤコブ病(おまけ)

*** 変異型ヤコブ病(変異型 Creutzfeldt-Jacob 病)のおぼえ方

A 「牛海綿状脳症(BSE)は牛に運動障害を起こさせる。つまり牛をひっくり返す。脳の拡散強調横断像を上下ひっくり返すと、hocky stick sign は牛の角に見える。」

B 「なるほど、牛のタタキならぬタタリね! でも、視床にあることのオトシマエはどうつけるの?」

A 「一方の視床ではなく左右の視床にほぼ対称性に生じる。つまり、thlamus ではなく、thlami(thalamus の複数形)。サラミと発音する。サラミソーセージは普通ブタでつくるが、牛で作る地方(牛でつくる痴呆)もあるのだよ。」

B 「美味い! でもただのこじつけでしょ!」

と、連想して覚えてください。

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2011年01月01日

骨の正常変異

*** 骨の正常変異

なかには症状を呈するものがある。

脛骨粗面が不整骨化を示し Osgood-Schlatter 病に類似したり、脛骨と骨性癒合せずに骨折と間違われることがある。

正面像で脛骨粗面の外側縁が描出され、骨膜反応に見えることあり。(pseudoperiostitis)

脛骨や腓骨に線状骨化をみることがあり、tug と称される。これは腓腹筋付着部位の骨化である。(外骨腫との鑑別が必要)

肩峰や烏口突起は16歳くらいまで癒合しないことが普通。

腓骨遠位部前面に陥凹があり、これが正面像で嚢胞様に見える。アオイケのシストと称されるが、この陥凹は前距腓靭帯の付着部である。



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