2010年11月11日

医者は安月給(2)


 前回の続きですが、これを書いたあと、当時の院長と雑談していて、

K院長 「イワサキ先生、私の退職金いくらくらいになるかわかる〜?」

わたし 「先生は留学して帰国してからこの病院一筋ですから勤続年数はナンバーワンですし、5000万円くらいはあるんでしょうねぇ」

K院長 「バカ言ってはいけません。私で2900万円くらいのものですよ」

わたし 「・・・」

 その後すぐに医事課に行き、私の推定退職金の額を算定してもらってア然。
 そう、このとき私は退職、起業を決意したのです。
 「こんなみみっちい手切れ金欲しさに定年まで飼い殺しにされてたまるか!」

 勤務医のみなさんも一度退職金を計算してもらったらいかがでしょう。


****
posted by やすきー at 11:48| 滋賀 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

医者は安月給?


 以前、本家のHP で書いていたエッセイを読み返していたら、怒りがフツフツとぶり返して キタ〜 ので、ちょっと紹介します。

 私の文章なので、全文引用してもパクリにはならない。
 平成11年(1999年)の文章なので、ご注意を。現在では 1000円で散髪ができます。



医者は安月給(メディカル憩室その10)
 

 いやぁ、みなさん、相変わらず景気悪いですね。私もいつもながら給料安いですわ。週2回食べている 300円のうどんを週3回にすべきか検討中です。ま、公務員なので景気が良くなってもあまり変わらないのですが、もう少し余裕のある暮しをしたいですね。

 日本では昭和 30〜40年代にほとんどの開業医が薬を公定価格の1割程度で仕入れて、バカスカ出しまくって儲けていたために、医者は高収入という「常識」ができあがってしまいました。現在は薬の仕入れ価格は公定価格の9割に達し、院内薬局では人件費も稼げなくなり、院外処方に切替えている診療所〜医院が多くなっています。薬で儲けられないので他の部分で儲けなくてはいけなくなったのです。高額な検査機器を持たない零細開業医(日本の開業医の大多数)は診察料で稼がなくてはいけませんが、診察料(再診)はなんと 590円です。ラーメンより安い金額で患者の診察をし、利幅のない薬を出していてどうして食っていけるでしょう。ただし、初診時には再診料でなく初診料がもらえますが、2500円といまどき散髪代にもなりません。初診患者は診察にいろいろと時間がかかりますから、時間単価を考えると決してトクにはなりません。

 少し大きい病院では高額な検査機器を持ち立派な入院設備もあるので、一見儲かりそうですが、高額な検査というのはあまり多くの人数をさばけない割にランニングコスト・メンテナンスに多くのお金(年間数百万円のことが多い)をとられます。入院設備を維持するのにも看護婦やパラメディカルの人員をたくさん雇ったりしないといけません。実際、9割の公立病院は赤字です。残り1割が黒字ですが、補助金をもらっていたりして黒字に見せかけているところがほとんどで、残りの本当に黒字を出している病院も黒字の額は数%といつ赤字に転落するかわからない状態です。なにしろ、他の業務では人件費が2割を超すと経営改善を促されるらしいですが、医療は人件費が4〜6割を占める特殊業務であるからです。

 さて、クイズです。私は来月40歳。市立病院の放射線科の部長職ですが、いくらもらっているでしょう。ま、考える気もおきないと思いますので、平成11年2月分の給料明細を紹介します。

本給 482100
調整手当 50910
扶養手当 27000
住居手当 5500
通勤手当 9450
管理職手当 86778
時間外手当 43358(当直費含む)
特勤手当 88000(いわゆる医師手当)
収入計 793096

 いかがでしょうか。え、「名ばかりの部長」ですって。そうですね。^^;
 これでも京大の医局で同期の連中から比べると平均より少し上のクラスでしょう。いえ、ほとんどみんな公務員ですから、レベルの低い争いですね。
 こんなわけで高校の同総会で他職種の同級生と会うときには、給料の話になると黙って下を向いてしまいます。でもこうしていると、みな医者は高収入という「過去の常識」にとらわれているので、「反感を買われるから黙っているのか」と思われます。結局ありのままに白状しますが、誰も信じません。安月給では友達もなくすのでしょうか。

 しかし、開業医がバカスカ儲けていた時代、公立病院の医者の給料はどうだったのでしょう。まさか下がるということはないので、今の私たちよりも額面は低かったということでしょうね。しかもインフレ時代ですから今よりつらかったのではないかと。それを考えると・・・やっぱりうかばれんわっ。

 結局、過去の開業医(一部ということにしておきます)の悪行のおかげで「医者は高収入というジョーシキ」ができてしまい、この伝説をマスコミ(特にTVドラマがいか〜ん)が、アホの一つ覚えのようによく調べもせずに毎日のように吹聴して日本国民の不信感をどんどん増長しているのです。薄給で24時間体制で働いて、高級取りだからガマンせいと言われると、ぼちぼちキレる医者も出てくるのではないかと思いますね。

 これから医療は荒廃の時代を迎えます。このテーマ、一回で終わらせるのはあまりに重いので、これからもたびたび取り上げようと思っております。下の本は非常にわかりやすいので、皆様に一読をお薦めします。ちょっと過激なためか読むのがかなり疲れますが。

参考資料:「日本の医療を問いなおす」 鈴木 厚 著(ちくま新書)他





****
posted by やすきー at 11:27| 滋賀 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月11日

家庭の光回線


 家庭では光ファイバーは必要ない、と思っておられる方が多いですが、家庭で遠隔画像診断をする人には

・ADSL は遅いことが多い(局からの距離によって減衰する)
・UQ-Wimax などの無線系も速度が一定しない
・光ファイバーは通信状況が安定している、速度も最も速い

などの理由から光ファイバーを絶対にお勧めします。というか必須ですね。

 電話は携帯電話でいいから固定電話は不要、という人もインターネット用に光ファイバーをお勧めします(電話なしのコースもあります)。

 遠隔画像診断のシステムによっては、固定IPオプションが必要な場合があります。固定IPオプションのない光ファイバーもあります(ケーブルインターネットとか)のでご注意を。
 イーサイトのシステムは固定IPは不要ですので、どんなインターネット回線でも使えます。

 要するに NTT の Bフレッツなら全ての場合において万全です。

 遠隔画像診断をやっておられない方も光の方がいいと思います。調べモノが早くすんで、時間の短縮になりますから。早く眠れますもんね。

 ↓ ここが早く繋いでくれて、しかも安い(現在キャンペーン中)ようです。






**********************************************
posted by やすきー at 19:03| 滋賀 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月01日

ちょっと税金の話


 起業するにあたって、ちょっと税金の話をします。

★起業しない(勤務医のみ)場合

 勤務医(常勤、非常勤とも)が起業しない(個人事業主の届けを税務署に提出しないまま)と、収入は全額給与収入となっていますよね。

 この場合、経費は給与所得控除に含まれるとされまして、いくら使おうが、一定額の控除しかありません。


★勤務医+副業の場合

 勤務医(常勤、非常勤ともで、収入は給与収入)で副業(雑収入)をしていると、雑収入を得るために使われた経費は雑収入から引けますが、この算入には限度があることが多いです(約3割程度)。

 医師の場合、バイトの多くは非常勤医として働きます。その場合は給与収入でもらうので、この限りではありません。上は原稿料とか講演料や、一定額の給与にしにくい場合(従量制報酬を取っている遠隔画像診断料など)の場合ですね。

 この場合の遠隔画像診断の報酬が雑収入になるか給与収入になるかは最終的には税務署員の判断ですが、遠隔画像診断プロバイダがどういう明目で支払っているかにもよります。相手が給与として出しているなら給与収入、診断料などの明目で外注費としてだしているなら雑収入ということになります。


★非常勤医+起業の場合

 非常勤医で届けを出して起業している場合は、遠隔画像診断部分は事業所得になります。常勤医で運良く起業できた場合もこのケースです。
 個人でやる場合、税金的にはベストでしょう。なぜなら経費のほとんどを事業所得からさっぴけるからです。
 本代、パソコン代、通信費、場合によっては自宅のローンや光熱費の一部など、今まで給与から引けなかった経費をさしひいてやれば、税金はうんと少なくなります。
 もし、事業収入部分を赤字にすることができれば、給与から引かれた源泉徴収分からいくらか取り戻す(還付)ことが可能です。

 ただし、この場合の経費はその事業を営むために必要なものしか含まれませんからご注意ください。
 夜の飲み代とか、遊興のための旅費とか、アメリカでの自分の飲食費などを入れてはいけませんよ。


*********************************************************************
posted by やすきー at 06:32| 滋賀 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月29日

医師が遠隔画像診断で起業するとしたら


 起業と副業は違います。

 副業とは主たる仕事を辞めないで行う仕事のことで、主たる仕事と直接関係のないものですね。税務上も雑収入になってしまいます。常勤医が常勤医を辞めないでやるのが副業ですね。
 起業は税務署に届けを出して、主たる事業を始めることです。税務上は事業所得になります。

 さて、遠隔画像診断で起業するには・・・

●常勤医のままでは難しいです。
 普通は隠れてやります(この場合起業ではなく副業になってしまいます)。ですが、場合によってはOKのことも。
 ブランド病院や公立の病院では無理だと思いますが、中小の私立病院などでは、院長が事業を営んでいたり、出資したりしていて、結構理解があることがあります。
 また、そういう病院ではいい医師を集めるのが困難なので、辞められると非常に困るわけで、あなたがいい医師なら、しぶしぶ認めることがあります。

●非常勤医+起業がベストです。
 私はこれをプチ起業と名付けていますが、定収がある上に新たな収入(最初は赤字かも)が加わるので、生活はもっとも安定しています。
 また、税金的にもおいしいです。経費(本代、パソコン代、通信費など)を事業所得からさっ引けます。もし事業所得が赤字になれば、給与所得の方から引かれている源泉徴収の中から還付金が得られることがあります。

●完全起業とは今の仕事を辞めて、事業を興しそれに専念することです。
 フリーランサー(個人事業主)のほかに、株式会社やほかの会社、会社以外の組織(NPO、LLP など)を作るなどの形態があります。これらの形態の相違により、そこから得られる収入はふつう事業所得か給与所得になります。
 仕事が軌道に乗るまでは、非常勤医やほかのプロバイダの遠隔画像診断医をやりながらなんとかしのげるので、医師以外の他の業種よりもラクだと思います。



****************************************************************
posted by やすきー at 16:48| 滋賀 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月18日

恩返し


 最近、若くして遠隔画像診断で起業する人が増えています。

 医局や大病院の放射線科で研修して、恵まれない病院に赴任になったりしたことなどがきっかけで起業しようかと思う人が多いようです。
 あと女医さんの場合では出産、子育ての後で職場復帰に自信もないし、なにより時間がないので、そう考える人も多いようです。

 自分のやりたいことをやるのがベストですので、若くして起業することに別に文句は言いませんが、医局や大病院のスタッフは激務のかたわらで無理して若い人を育てている(しかもその分は無報酬です)のですから、その分はできるだけ恩返しするようにしてください。

 恩返しの方法は・・・ケースバイケースでしょうから、ご自分でお考えくださいね(そこの病院にバイトに行くとか、大学からの自分より若い人の研修を受け入れるとか)。

 その医局や大病院に対しての恩返しが無理であれば、若い医師に放射線科の魅力を伝えてどしどし入局させるのでもいいです。むしろそちらのほうが喜ばれたりします。



************************************
posted by やすきー at 23:43| 滋賀 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月17日

妖怪列伝(遠隔画像診断起業での)


 この前のセミナーで言い忘れたことがありました。聴講者のみなさんは業界関係者も多く、結局言わなくてよかったのですが、ここでは書いておきたいと思います。

 起業しようとすると、いろんな人たちが寄ってきます。いい人も多いですが、あなたを食い物にしようと思っている輩もいます。

 個人で一匹狼でやっている人は結構あやしい人が多いです。個人といっても便宜上ペーパーのような会社を持っていることが多いですね。なかなか付き合ってみないとわからないのですが、口がうまく、知らない間にこちらの懐にすんなりと入り込んできます。こういった連中は徒党を組んでいることもあり、1人入れるとどんどん増殖します。

 日本を代表するような○○商事とかの一流企業も、最近はメディカル部門を立ち上げているとことがありますが、そういうところもコンサルをやってあげるとか言って近づいてきます。企業の看板にびびりますが、たいした内容のあるコンサルでもなく、提携会社の高くて使い勝手の悪い機械ばかりを紹介して、多額のピンハネをするだけのことが多いので要注意です。資金力だけはありますので、高利でお金を貸してくれたりします。主にお金に困っている病院を食い物にすることが多いので、滅多に我々にはハナもひっかけませんが。^^;

 新たに作られた医療ITベンチャーもやってきますが、会社によっては得手不得手の差がひどいところもあります(不得手の部分は素人以下、とか)。製品はあるのだけど、その製品を作ったプログラマはもう在籍していない(天才が多いのですぐに引き抜かれる)ので、バグとりもできないしバージョンアップなんてとんでもない、というところもよくあります。

 昔から医療業界専業でやってきた会社の人は基本的に信頼がおけます。

 寄ってくるのは企業人ばかりでなく、あなたに働かせておこぼれをもらおうとする医師なども含まれています・・・・

 老教授の人脈(能力はもちろん)など、あまりこういう先進的な世界には役に立たないことが多いので、過度の期待はしない方が得策です。


**********************************************
posted by やすきー at 11:14| 滋賀 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月06日

遠隔画像診断セミナー in 東京


 先日、予告していた東京の遠隔画像診断セミナーに講師で出演しました。



 9時過ぎに京都駅からの新幹線700系で東京に。
 困ったことにBBモバイルが「電波が弱くて」繋がりません。E-mobile も珍しく繋がりません。再起動して Ubuntu でオフライン作業をしようとしたところ、Windows7 が勝手に更新を始めてしまい、ネットには繋がっていないのに「電源を切るな」と言います。
 終わるわけはないのにどうするねん、と思っていたら勝手に再起動。そして立ち上がらなくなりました。HDD のブートセクタがとんだか? もし HDD そのものがだめになったら SSD に換装するかな、と思いながらパソコンでの最後のジタバタ作業はあきらめました。

 こんなときのために本日の原稿(Open Office Org Impress ファイルとそのPDF版、HTML 版)は USB メモリに持ってきていますから、特に慌てませんでした。この USB メモリがだめでも Gmail で同じ原稿ファイルを自分宛に送っているので、他人のパソコンを借りて Gmail から落とせばいいので気は楽です。

 東京に着いて昼食を摂ってから、タクシーで会場に。着いたところのビルは本日閉館の立て札が。それから20分くらいウロウロ会場を探しましたが、実はその隣の高層ビル(兼松エレクトロニクス本社)が会場でした。^^; だいぶ離れたところからビルの最上階にあるロゴを見て気づきました。ビルのすぐ足下からはこのロゴは見えませんでしたし、ビルの後ろには1階のカフェの名前しか書いてなかったので。

 講演はちょっと時間オーバーで、いくつかスライドを割愛しました。講演用のマシンは OpenOfficeOrg(以下 OOO)がインストールされておらず、MS Office をインストールしたマシンでしたので、原稿は OOO ではなく、OOO の標準機能で作った PDF 版を使いました。Acrobat Reader の全画面モードで PowerPoint そっくりになります。発表にはこれで十分ですね。

 失敗しない起業方法と元手のかからない遠隔画像診断のやり方にこだわりましたが、結論はイーサイトのシステムにすればそれが現時点のベストです(悩みフリー)、ということです。

 終わったあとは松尾義朋先生と息子さん、東大の林直人先生、主催のイーサイト&ジェイマック&兼松エレクトロニクスのみなさんと打ち上げ。楽しいひとときを過ごしました。





**********************
posted by やすきー at 14:44| 滋賀 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月04日

明日の遠隔画像診断セミナー


 以前にもお知らせしましたが、明日 2010年9月5日午後1時から、東京で遠隔画像診断セミナーをやります。

開催日時:2010年9月5日(日)13:00-14:30 (開場12:30)
会場:兼松エレクトロニクス セミナールーム 東京都中央区京橋2-17-5 兼松ビル本館5階
定員:50名
対象:医師、診療放射線技師、医療機関システム担当者、遠隔画像診断会社担当者、テーマに興味のある方
費用:無料(事前登録制)
主催:イーサイトヘルスケア株式会社
共 催:株式会社ジェイマックシステム 兼松エレクトロニクス株式会社

演題:
13:00‐13:15 遠隔画像診断におけるKELの役割(15分)兼松エレクトロニクス株式会社 札幌支店 副支店長 萩野棋平太
13:15‐13:45 遠隔画像診断を始める人のために(30分)LLPテラーク 岩崎 康
13:45‐14:15 遠隔画像診断の将来展望(30分)イーサイトヘルスケア株式会社 代表取締役社長 松尾義朋

です。

事前登録用サイト: http://www.kel.co.jp/seminar/20100905.html

 私は「放射線科医に初期費用のかからない遠隔画像診断事業の始め方」について述べさせていただこうと思っています。
 失敗しようのない起業方法ですね。

 近々、起業をお考えの方はご参加ください。

 じつは、現在せっせと原稿を手直ししているのです・・・


************************************************
posted by やすきー at 11:54| 滋賀 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月15日

遠隔画像診断事業の起業についての障害


 現在、常勤医である人で起業しようかどうかお悩みの方はいらっしゃいますでしょうか。
 私のところには結構相談が来ます。

 起業には会社(やそのほかの組織)を作るものと、個人事業主(いわゆるフリーランサー)で始めるものとがあります。

 それらの場合、常勤医という立場が邪魔になります。かと言って、今の仕事を辞めるのはもったいないです。
 そういう場合の方策ですが・・・

1.お勤めが私立病院であれば、院長の許しがあれば常勤医のまま起業も可能かもしれません(院長も別事業をやっていたりして理解があることがあるし、辞められるよりは多少わがままをまかせた方がいいと思ってくれるかも)。
 うまくいけばこれがベストかも。

2.隠れてやる。
 これはある意味リスキーです。自分が表にたつと露見する場合が多くなるので、配偶者や親に会社を作ってもらって(社長をしてもらって)そこから仕事を発注する形で収入を得るのです。つまり非常勤医としても働くことになります。
 まあ、非常に黒に近いグレーなので、お勧めはしません。

3.今の病院または他の病院で非常勤医になる。
 非常勤医なら他に何の仕事をしようが、病院には口出しをする権利はありません。
 関西のように非常勤医のほうが常勤医に比べ(時給換算にすると)報酬が高い場合は、それだけで十二分に食えたりして、起業をする必要もなくなったりします。^^;




****************************************
posted by やすきー at 11:59| 滋賀 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月20日

遠隔画像診断家として起業する前に


 病院に勤めている間にできるだけ不得意分野を減らしましょう。
 自分の専門以外が全く読めないでは、大きな障害となります。

 また件数も問題ですね。
 歩合制のことがほとんどなので、1日20-30件しかつけられないではなかなか苦しいです。
 企業がベースとなっている大手の遠隔画像診断プロバイダでは1件800円程度のこともありますから。
 医者が経営しているところでは 2000円以上のところもありますが、競争がきびしくなかなか参加できませんし、参加しても人数が多いと十分な件数が得られません。

 ということで病院に勤めているうちから(こっそりと)複数のプロバイダに参加して、いろいろな症例にあたって勉強したり、自分でプロバイダを立ち上げるノウハウを得たりすることが理想です。
 とにかく少し遠隔をやってみて、自分に合うか確かめてから病院を辞めてくださいね。



**********************************
posted by やすきー at 12:34| 滋賀 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月06日

放射線科医の独立(気の弱い方用)


 もう常勤医はごめんという方に簡単な独立方法はバイト、遠隔画像診断(下請け)、あるいはその両方です。遠隔画像診断(下請け)は夜間にやればいいので、昼間はバイトで病院に行って読影するのです。常勤でないので大事にされますし、夜勤はなく、しょうもない会議に出席する義務もありません。

 自分で遠隔画像診断プロバイダをやれる方は商用のプロバイダに属して仕事をもらう下請けよりは実入りのいい仕事ができます(自分で胴元をやるわけですね)。


********************************************
posted by やすきー at 18:30| 滋賀 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月29日

遠隔画像診断の開業のポイント

●1人でやるか多人数でやるか
 これは最初の時点で決めるわけですが、途中で状況はどんどん変わります。結局選択の余地はありません。
 多人数でやる場合はある程度役割を決めておいたほうがいいでしょう。共同責任は無責任となります。あくまでサービス業種の1つですので、クライアントに迷惑のかからないように細心の注意を払うべきです。
●クライアントは誰が集めるのか(営業をするのかしないのか)
 営業の全くできない人は遠隔画像診断プロバイダに所属して仕事をもらうのが無難でしょう。
●機器の開発は自分でやるのかそれともどこかのシステムを使うのか
 よっぽど好きでスキルのある人は別ですが、アウトソーシング真っ盛りの時代です。なるべくこちらの意見が採り入れられるような既存のシステムを探したほうがいいと思います。理想のものを1から作り上げてもすぐにそれを上回るものが安価に提供される世の中です。こうしたシステムを探しましょう。



******************************************
posted by やすきー at 01:01| 滋賀 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月25日

遠隔画像診断という開業形態


 放射線診断医にとって開業という言葉は従来はあまり現実的なものではありませんでした。開業するには単純レントゲン装置でも入れて、「内科・放射線科」とか「消化器内科」とかで内科的なクリニックを開いていたのがこれまでの状況でした。
 最近は私のように遠隔画像診断医としての独立開業が増えています。

 遠隔画像診断プロバイダに就職して昼間にそこのセンターで読影するとただの会社員と変わらず開業とは言えませんが、遠隔画像診断プロバイダに就職せずに1件いくらという契約を結び、自宅で診断すると独立画像診断医としての開業と言えます(いわゆる SOHO です)。
 私たちのように画像診断プロバイダまでやってしまうのは少々大がかりですですが、これも最近はアウトソーシングをうまく使えばあまり困難なくできてしまいます。お客様(病院など)さえうまく得ることができれば、画像診断プロバイダができます。お客様の開拓ができない人は遠隔画像診断プロバイダから仕事をもらうということですね。
 以上のように自宅で開業することは比較的簡単なのです。医院を開業するには数千万円くらいの投資が必要なことが多いですが、このような形態の場合、1/100くらいの費用で簡単に開業できてしまいます。

 これからしばらく具体的事例について書いていこうと思います。


***************************************
posted by やすきー at 08:16| 滋賀 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。