大手の遠隔画像診断業者が 1000円程度の読影料しか出せないのはわけがあります。
それなりのお金がかかっているからです。
使っている機材がクラウド型ではないので、端末を自宅読影医に配らないといけません。
端末が 100万円とすると、本来 1500円診断料を支払いできるところを 1000円にして、500円を端末の償却にあてることになります。
2000件でモトをとれる計算ですが、2000件読まないうちにバーンアウトしたり、「忙しいからしばらくムリ」などと言って「冬眠」する人も結構たくさんいるわけです。
それ以外にも安易に自宅読影医を増やしにくい事情もあります。
100万円の端末を 10人に配るのには資本金が 1000万円以上必要です。リースで回避できるのですが、割高になってしまいます。それに資本金が少ないとリース契約を結んでくれないこともあります。
資本金を積むのには株を発行したりして、なかなかややこしいことになってきます。
ちゃんと仕事をしてくれる人に端末を配って、なるべくたくさん読んでもらうと儲かるため、なんとかして読影医を囲い込もうとします。よその仕事はしないでね、というわけです。
1000円(最低賃金)しか出さないくせに契約で縛ろうとします。私のような事情通から見ると、雇用される側にとっては最低最悪の条件です。
知らない人は仕方なしにやっているのでしょうね。
***